椿油は、ヤブ椿の種子(日本の固有種)から抽出した植物油です。椿油の性質を決定づける成分としては、お肌などに吸収されて潤いを補充するオレイン酸の良さと、あまり知られていませんが、パルミチン酸によるお肌に吸収されず残って保湿する性質が報告されています。基本的に10歳未満の赤ちゃん・お子さんはお肌の代謝機能が低いため乾燥肌になりやすく、25歳を過ぎると年齢とともに代謝機能が低下してきます。
また、お肌にトラブルのある方(アトピー性皮膚炎等)、お肌が荒れている方などに良いとされています。
- 基本成分
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椿油の主成分はパルミチン酸7.9%、パルミトレイン酸0.16%、
ステアリン酸2.6%、オレイン酸85.0%、リノール酸3.76%、α-リノレン酸0.1%、アラキジン酸0.8%で、脂溶性ビタミンEが2%程度含まれる脂肪酸で構成されています。
保湿力の高い椿油は、顔やボディーのスキンケアアイテムとしても使用できます。クレンジングとして10滴程度をメイクとなじませれば、汚れが浮き出てぬるま湯できれいに流せます。べたつきが気になるなら、アイメイクなど部分的に使うのもいいでしょう。
また、洗顔後はブースターとして化粧水前に椿油1~2滴を顔全体に伸ばします。化粧水の浸透力が高まって、ぷるぷる&もちもち肌に。
乾燥が気になる場合は椿油を使ったオイルフェイスパックもおすすめです。5滴ほどの椿油を顔全体に伸ばし、湯舟につかります。湯舟につからない場合は、ホットタオルでもOK。10分ほど置けばもっちり肌になりますよ。また、椿油は小鼻周りの角栓ケアにも使用できます。1~2滴を小鼻に塗り込んで指でクルクルとマッサージしましょう。
ガサガサになりやすい肘や膝、かかとなどのケアにも椿油が役立ちます。お風呂上りなど、体が温まったタイミングで手のひらに椿油をなじませ、じっくり刷り込むように浸透させましょう。また、椿油はハンドクリーム代わりにも重宝します。就寝前など、手や爪に塗り込めば、翌朝しっとりピカピカの手に。
- トリートメントとして
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椿油の定番の使い方のヘアケア。手のひらに椿油を少量垂らし、シャンプー後の半乾きの髪に馴染ませて、洗い流さないトリートメントとしてもお使いいただけます。量が多いとべたつくので、ショートヘアなら1滴、ロングなら2~3滴が目安です。また、ダメージが気になる毛先の集中ケアに使うのもおすすめ。洗髪後の毛先に数滴の椿油をつけ、揉み込むように馴染ませて優しくドライヤーの風を当てます。
- シャンプーやトリートメントに混ぜる
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市販のシャンプー・リンスに椿油をブレンドするのも定番の使い方です。1、2滴を垂らして使いましょう。また、シャンプー後に、洗面器のお湯に椿油を数滴垂らしてコンディショナー代わりにするのもいいでしょう。
- 頭皮トリートメントに
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シャンプー前に、手のひらに垂らした椿油を揉みこむように頭皮をマッサージします。指の腹で優しくらせんを描くようにしたら、ホットタオルで包み、15分ほど放置。毛穴の汚れが浮き出て、その後シャンプーすればすっきり清潔な頭皮に。フケが気になるときや、抜け毛予防にもお使いいただけます。また、頭皮の血行がよくなることで白髪の対策になるという報告もあります。
- スタイリングに
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ドライヤーやヘアアイロンなどの熱から髪を守るのにも、椿油は大活躍します。ただし、量が多すぎるとベトつくので、少し物足りないくらいにしておきましょう。また、椿油はUV効果も期待できるので、お出かけ前にさらっと髪になじませるといいでしょう。
- くせ毛対策
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椿油は髪をしっとりした状態に保ってくれるので、梅雨の時期や湿度の高い夏場、雨の日などに髪が広がってスタイリングが台無し…というくせ毛さんの強い味方になってくれます。
<注意点>
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外出前に使用する際には、日焼け止めもお忘れなく。長時間日にさらされる場合は、油焼けやシミを防止するためにも日焼け止めがあるとよいでしょう。
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開封後は2~3か月で使い切りましょう。また、アレルギーのある方は、使用前に肘の内側に少量を塗布して反応を確かめてください。